シニア就職支援の調査
「2026年に企業はシニア採用に積極的になる」シニア人材を企業に営業・提案する50歳以上の担当の58.3%が予測
研究レポート
2026年5月15日更新
株式会社 シニアジョブ
「2026年に企業はシニア採用に積極的になる」シニア人材を企業に営業・提案する50歳以上の担当の58.3%が予測
シニア転職支援の50歳以上のインサイドセールス担当にアンケート調査
株式会社シニアジョブ(本社:東京都新宿区/代表取締役 中島康恵)が運営するシニア専門求人サイト「シニアジョブ」およびシニア専門人材紹介・人材派遣「シニアジョブエージェント」を企業向けに提案するインサイドセールスのうち50歳以上の担当について「シニア人材提案に対する企業の反応」についてアンケートを実施し、12名から回答を得ました。以下、調査結果を報告いたします。
■調査結果サマリー
・シニア人材提案の担当の半数以上が「2026年に企業はさらにシニア採用に積極的になる」
・「企業はシニアの能力・体力・健康に不安」シニア人材提案の担当の9割以上が回答
・求人企業のAI対応が増加、半数以上がその後接触できず
■調査結果の解説
株式会社シニアジョブでは、シニア専門求人サイト「シニアジョブ」およびシニア専門人材紹介・人材派遣「シニアジョブエージェント」のインサイドセールスの担当に、50歳以上を多数配置しています。今回、そうしたシニア求職者の視点も併せ持った50歳以上のインサイドセールス担当に、求人企業のシニア採用に対する反応についてアンケートを取りました。
まず、企業のシニア採用の積極性に関する質問では、現時点で「ある程度積極的になっている、ある程度採用意欲が高まっている」と回答した担当は25%に留まり、8.3%が「割と消極的になっている、割と採用意欲が下がっている」と回答するなど、全社的な温度感以上にファーストコンタクトの時点での企業の反応が消極的であることがわかりました。しかし、企業の積極性の2026年の変化予測について積極的になるとの回答が58.3%と大幅に伸びており、手元での営業・提案の苦戦はあっても、確実に企業がシニア採用に積極的になりつつある変化がわかります。
企業がシニア採用に積極的になる背景には、外国人採用のブレーキや米国に起因する世界経済の影響を挙げる声が見られ、別の問いで企業のシニア採用の理由に「賃金が安いから」が上位に入ったことと合わせ、依然として一部でシニアが安い労働力と捉えられがちであることがわかりました。
シニアの採用に積極的な業界・職種、消極的な業界・職種の両方に建設業が入ったことや、シニアの採用に積極的な企業担当者、消極的な企業担当者のどちらも現場責任者がもっとも多い回答となったことなどからは、業界や社内のポジションに関わらず、シニア採用に積極的な立場と消極的な立場が入り乱れていることがわかり、日本の企業全体がシニア採用・活用について大きな変化の時期にあることを示していると思われます。
■調査結果データ
・営業担当の58.3%が企業はさらにシニア採用に積極的になると回答(図1〜2)
50歳以上のインサイドセールス担当に「今現在、企業のシニア採用への反応は変化していますか?」と聞くと、最多の41.7%が「わからない」との回答だったものの、それに次ぐ25%が「ある程度積極的になっている、ある程度採用意欲が高まっている」、「特に変化していない」と回答しました。
8.3%が「割と消極的になっている、割と採用意欲が下がっている」と回答し、企業のシニア採用は、前向きな反応が一定程度見られる中にも、消極的な企業も見られることがわかりました。
具体的な企業の反応の変化として、業界によってシニアの「導入余地がある」として「70歳ぐらいでも建設業界で関心をいただいたケースあり」といった回答がある一方で、「“シニア”という単語を発すると拒否反応が出ることが多い」といった厳しい状況に触れる回答もありました。
「企業のシニア採用への反応は2026年にどう変化すると思いますか?」の質問に対しては、今現在の企業の反応について見られた、消極的・意欲が下がるに類する回答が皆無となり、「特に変化していない」の回答も25%から8.4%と大幅に減少しました。
反対に「ある程度積極的になっている、ある程度採用意欲が高まっている」の回答は25%から58.3%へと増加し、50歳以上のインサイドセールス担当の多くが2026年を通して企業のシニア採用の積極性が高まることを予想しています。
具体的な理由には、「外国人採用が減少している」「外国人の雇用の制限」といった外国人雇用の変化にともなうシニア人材需要の変化を予測する声が見られ、また、「米国の影響による経済・産業の変化」からさらなる人件費削減が起こり、即戦力かつ比較的賃金が低めであるシニアの採用が伸びるという予想も見られました。


・建設業はシニアを求めてもおり、シニア採用に消極的でもある(図3〜4)
複数回答が可能な「シニアを求めている業界(電話への反応が良い業界)を教えてください」という質問に対して、50歳以上のインサイドセールス担当からは、特に「医療、福祉」(75%)、「建設業」(66.7%)を挙げる声が集まりました。
その他には、保育を含めた「教育、学習支援業」(33.3%)、ドライバーを含めた「運輸業、郵便業」(25%)、「宿泊業、飲食サービス業」(25%)などに回答が集まっています。
反対に「シニア採用のハードルが高い業界(電話への反応が悪い業界)を教えてください」と尋ねると、「士業」(50%)、「ITエンジニア」(41.7%)、「建設業」(33.3%)、「公務員」(33.3%)、ドライバーを含む「運輸業、郵便業」(25%)、「金融業、保険業」(25%)、「宿泊業、飲食サービス業」(25%)、保育を含む「教育、学習支援業」(25%)といった順に挙げられました。
「建設業」、ドライバーを含む「運輸業、郵便業」、「金融業、保険業」、「宿泊業、飲食サービス業」、保育を含む「教育、学習支援業」は、「シニアを求めている業界」でも上位に挙げられており、同じ業界の企業の反応であってもインサイドセールス担当によって、受け取り方に違いが生じる結果となりました。


・営業担当の91.7%が企業によるシニアへの体力・健康の不安を感じ取っている(図5〜6)
「企業がシニアを求める理由がわかれば教えてください」(複数回答可)の問いへの回答は、もっとも多かったものが58.3%の「即戦力だから、経験・スキルがあるから」、次いで50%の「賃金が安いから」、3番目が41.7%の「若手が採用できないから」となりました。
ポジティブな理由である「即戦力だから、経験・スキルがあるから」がもっとも多いとはいえ、2番目・3番目に多かったものは消極的な理由であり、実際に企業の採用担当者へとアプローチを行う50歳以上のインサイドセールス担当の感覚としても、未だ企業が消極的にシニアを選んでいると感じていると言えそうです。
「企業がシニア採用に消極的な理由がわかれば教えてください」(複数回答可)の回答では、「能力・体力・健康に不安がある」(91.7%)、「若手を採用したいから」(83.3%)、「活躍できる年数が短いから」(75%)、「定年を超えて採用できないから」(58.3%)などの割合が高くなっています。
このうち、「活躍できる年数が短いから」という理由については、シニア求職者自身が長く働き続けたい希望を求人企業に伝えることで企業の懸念を解消できる可能性があります。また、「定年を超えて採用できないから」という理由からは、現場ではシニアを採用したいと思っているものの、組織全体やトップなどがシニア活用の制度改正に至っていない状況が感じられます。


・シニア採用に前向きなのも消極的なのも「現場責任者」
「シニア採用に前向きな反応を示しやすい企業担当者の肩書や役割があれば教えてください」という自由記述の問いには9件の回答があり、「現場責任者」に類する回答がすべての回答者に含まれていました。また、「人事・総務」に類する回答が44.4%あり、「経営者」に類する回答が22.2%ありました。
反対に「シニア採用に消極的な反応を示しやすい企業担当者の肩書や役割があれば教えてください」という問いには7件の回答があり、「現場責任者・管理職」に類する回答が71.4%あり、「経営者」に類する回答が57.1%ありました。
アンケート結果からは、前向きな反応、消極的な反応どちらも「現場責任者」がもっとも多い結果となり、採用における大きな権限を「現場責任者」が持ち、またシニアの採用においても「現場責任者」が最大の推進者と最大の抵抗勢力どちらにもなり得ることがわかります。
・AIの電話応答は増えているが、その58.4%はその後接触できない(図7〜9)
「電話をかけた先が音声案内やAIであるケースは増えていますか?」の問いに対し、「増えている」の回答が58.3%を占め、「特に変わらない、わからない」が41.7%あったものの、減っているとの回答はまったくありませんでした。
「電話をかけた先が音声案内やAIの場合に、その後、折り返しや再度の電話で接触できるケースはありますか?」の問いに「まあまあある」の回答が8.3%あったものの、「多くある」はまったくなく、「わからない、何とも言えない」が33.3%、「あまりない」が41.7%、「まったくない」が16.7%でした。
「あまりない」と「まったくない」を合計すると58.4%を占め、営業電話をかけた先が音声案内やAIである場合、その後の接触はあまり期待できないことがわかりました。
「電話をかけた先が音声案内やAIであるケースは2026年の間に増えると思いますか?」に対し、「減ると思う」、「かなり減ると思う」の回答はまったくなく、「特に変わらないと思う」が25%、「わからない」が8.3%でした。
「増えると思う」が41.7%でもっとも多く、「かなり増えると思う」も25%に達し、合計66.7%と50歳以上のインサイドセールス担当の過半数が音声案内やAIでの対応が増えると予測しています。



■調査概要
シニア専門求人サイトおよびシニア専門人材紹介・人材派遣のインサイドセールスを担当する50歳以上のスタッフに対する「シニア人材提案に対する企業の反応」のアンケート調査
- 調査期間: 2026年4月23日〜4月28日
- 調査機関: 自社調査
- 調査対象: シニア専門求人サイトおよびシニア専門人材紹介・人材派遣を提案する50歳以上のインサイドセールス担当(※1)
- 有効回答数: 12名
- 調査方法: インターネットによるアンケート
(※1)49歳以下の担当は調査対象に含まない。
■シニア専門求人サイト「シニアジョブ」について
50歳以上のシニアに特化した求人サイト事業として、2022年8月にオープンしました。求人の対象が主に50歳以上になることを了承した企業のみが求人を掲載しており、また、求人企業の平均年齢や、50代・60代・70代以上の勤務人数といったシニアの活躍情報がわかるなど、シニアが安心して応募や就職活動ができる機能が揃っています。求人企業は初期費用無料、成果報酬制で、採用決定までは求人を何件掲載しても無料で使用できます。
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