PERFORMANCEシニアがいてくれることで若い人も採用できる

転職成功者の声

株式会社ウィル 代表取締役 中村孝也さん
株式会社ウィル 代表取締役。2009年に同社を創業し、代表取締役に就任。当初は中古車販売のみで整備を提供していなかったが、整備工場を経営していた当時50代の自動車整備士の廃業後、自社に受け入れたことが整備の提供とシニア活躍のきっかけに。2022年3月に開店した海老名座間店を含め小田原・神奈川県西部を中心に計4店舗を展開。

年齢は関係ない、シニアも会って話をしてみないと

選考当時、65歳だった整備士さんを採用いただきましたが、その経緯を教えてください。
株式会社ウィル 代表取締役 中村孝也さん(以下、中村):私も直接採用現場に携わっているわけではないので、最初のシニアジョブさんからの連絡を受け取ったわけではないのですが、採用に関わる現場の担当から「整備士の紹介の提案がありましたが、どうしましょうか?」という相談がありました。
現場からは「ちょっと年齢が高いのでやめときますか?」と聞かれましたが、私は「いや、年齢は全然関係ないよ」と話を聞いてみることにしました。それまでも社内で50代・60代の方が活躍していたので「その人たちが若い社員に教えてくれているのを見ているでしょう?」「とりあえず会って、話をしてみないとわからないんじゃない?」と言って面接を組みました。
60歳以上のベテラン整備士には、若い人にはない魅力があると私は思っています。経験やそれに裏付けられた判断力があり、そしてお客様もそうしたベテランがいることで安心感を得られます。

60代の整備士さんはどのように活躍していますか?
中村:難易度の高い整備内容は、若い整備士が経験していないこともありますが、そうしたものもベテラン整備士は経験していて、若い人が「初めて見ました」と参考にすることが多くあります。困ったことがある場合には「お父さんに相談するような感じ」で、若い整備士がベテラン整備士に相談しているのを見ます。
私を含めて年下の上司には言いにくい部分もあるかと思いましたが、むしろ、年齢とか関係なく接してくれて、私にも敬意を持って接してくれつつ、必要なことは「社長それはちょっと違うんじゃないか」のように配慮しながらちゃんと伝えてくれます。

生涯現役の整備士や他にもシニアスタッフが活躍中

先程「年齢は関係ない」という話がありましたが、他にもシニアの方は活躍されていますか?
中村:整備士以外にも販売する車を洗車するスタッフなどとして60代の方が活躍しています。年配のスタッフは、技術的な部分だけでなく仕事に取り組む姿勢が若い社員にプラスになったり、精神的な支えになったりすることがあると思います。
実は、昨年採用した60代の整備士さんの他にも50代で当社に入社し、当社が整備業務を始めるきっかけとなった現在60代後半の整備士さんがいます。もともと当社は中古車販売のみを提供していましたが、自身で整備工場を経営していたその人が自身の工場を閉め、当社に入社したことで、整備業務も社内で行うようになりました。その人は「ピットで死ねたら本望」とまで言うような、生涯現役で整備一筋の方なのですが、その人がこれまで社内で活躍してくれたことで、シニアが活躍できる環境や昨年の採用にもつながったと思います。

シニアがいると現場が締まる

今後もシニアの採用をお考えですか?
中村:シニアを特に採用するというわけではなく、年齢は関係ないと思っています。また、社内全体では年齢構成のバランスを非常に重視していますね。60代のスタッフが若手に教えたり、精神的な支えとなったりする中で、30代40代がその間のクッションとなることもあります。どこかに偏るのではなく、満遍なく強化したいです。若いだけでもダメだし、シニアだけでもダメだし、両輪でやるという感じですね。
現場の責任者や私がきつく言った場合などに、シニアの方がとりなしてくれることもありますよ。問題が起きた時など、私も強めに言ってしまうことがありますが、その時に「まあまあまあ」とシニアの方が間に入ってくれます。
今年3月に新店舗がオープンしましたし、整備士全体の数も足りていません。車の販売後のアフターフォローにも力を入れているので、車を売れば売るほど整備の仕事も増えます。人員はもっと必要なので、今後もやる気と能力のある方であれば、年令に関係なく積極的に採用していきます。

その他にシニアの方に期待することなどはありますか?
中村:やはり60代の方がいると現場が締まりますね。私は60代の方は「現場の重石」のような存在だと思っています。様々なことが起きた時にこうした方がいると、浮足立たずに対応できます。
体力的に考えるときついんじゃないか、若い社員に比べてスピード感は遅いんじゃないかとは思いますし、実際にそうした部分はありますが、シニアのそれだけじゃなくて、教育もそうですし、シニアを積極的に採用することで若い人たちも採用にもつながると思っています。
特定整備など自動車整備業界も変化が起きていて、技術習得や新しい機材の習熟にも時間が必要ですが、そうした時間を得るにもまだまだ人が足りません。私たちが新しいチャレンジをするためにも年齢にかかわらず能力とやる気のある方は積極的に採用したいですし、今後定年という概念も変わってくると思うので、シニアの方にもどんどん活躍してもらえたらと思います。

ありがとうございました。